この記事は、TOEIC Programを運営する一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式サイトに書かれている記述だけを使って書いています。
国名・数字・レポート名はすべて公式ページと公式資料の原文から取り、確認した日を明記しました。
確認した日は2026年9月21日です。
公式ページに書かれていなかったことは、書かれていないとそのまま書きます。
【結論】TOEIC世界の実施国数は160カ国と公式が書いている
TOEIC世界の広がりについて、公式が示している数字は「160カ国」です。
この数字は、公式サイトの複数のページに同じ形で出てきます。
「世界のTOEIC」のページでは、世界160カ国で利用されています。
「TOEIC Programとは」のページでも、世界160カ国で実施されています。
「TOEIC Programの歴史」のページでは「世界160カ国、約14,000団体で受験」という形で、団体数と一緒に出てきます。
つまりTOEIC世界の規模を表す公式の数字は、国の数と団体の数の2つです。
160カ国という数字の出どころ
公式サイトは、この数字に時点を添えています。
「世界のTOEIC」のページでは、2019年12月の数字として示されています。
990点の私の見方では、時点が添えられていることは重要です。
数字を引用するときは、160カ国という数だけでなく、いつ時点のものかも一緒に書くのが正確です。
国の数と団体の数は別物
160カ国は、テストが実施されている国・地域の数です。
約14,000は、TOEICを採用している企業・教育機関の数です。
1つの国の中に何団体あるかという内訳を、公式は公表していません。
TOEIC世界の採用団体は約14,000で地域別に名前も出ている
公式は、TOEIC世界の採用団体の数だけでなく、実際の団体名も地域別に挙げています。
「世界のTOEIC」のページは、世界を5つの地域に分けています。
北米、ヨーロッパ、アジア、中南米、中東・アフリカの5つです。
そしてそれぞれの地域について、採用している企業や大学の名前を並べています。
公式が名前を挙げている団体
| 地域 | 公式が挙げている団体の例 |
|---|---|
| 北米 | Berlitz、FedEx、Procter & Gamble、University of California |
| ヨーロッパ | Air France、Airbus、L’Oréal、Renault、Total |
| アジア | Accenture、Asiana Airlines、Samsung Electronics、Hyundai、China Mobile |
| 中南米 | BMW Group、Coca Cola FEMSA、General Electric、Walmart |
| 中東・アフリカ | Abu Dhabi National Oil Company、Renault、University El Manar |
出典=世界のTOEIC(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
これは公式が挙げた例であり、採用団体の全リストではありません。
航空会社と自動車メーカーが目立つ
Air France、Airbus、Asiana Airlinesと、航空に関わる団体が複数入っています。
Renaultはヨーロッパと中東・アフリカの両方に出てきます。
講師として見ると、国境をまたいで人が動く業種ほど、共通の物差しが要るということです。
大学も入っている
University of CaliforniaとUniversity El Manarは大学です。
TOEIC世界の広がりは、企業だけの話ではありません。
ここは私の解釈ですが、教育機関が入っていることは、就職前の段階から使われていることを示しています。
TOEIC世界のデータが載っている公式レポートの正体
TOEIC世界の受験者データは、ETSが発表したものをIIBCが翻訳して公開しています。
その資料名は「2025 Report on Test Takers Worldwide:TOEIC Listening & Reading Test」です。
公式の説明文は「世界におけるTOEIC L&R受験者について、ETSが発表したデータ集の翻訳です」です。
スピーキングとライティングについても、同じ形の資料があります。
データの元はバックグラウンドアンケート
受験者はテストを受ける前に、TOEICバックグラウンドアンケートに回答します。
このアンケートは、学歴、職歴、英語の学習と使用、受験経験についての自己記入式調査です。
2025年のアンケートの対象者総数は3,024,969人です。
TOEIC世界の数字を語るときの母数は、この300万人あまりです。
公式が先に置いている注意書き
このレポートには、読み方の注意が最初に書かれています。
原文は「アンケート回答者はアジア地域の割合が高く、他の地域の結果を正確に反映していない場合があります。また、質問によって回答率に幅がありますので、本データに基づいた推測を行う際にはご注意ください」です。
公式自身が「推測に使うな」と書いている資料です。
掲載の足切りがある
国・地域別の表には条件があります。
原文は「TOEIC L&Rの年間受験者総数が500名以上の国・地域のみを掲載しています。」です。
つまり、実施されていても表に出てこない国があります。
TOEIC世界の地域別平均スコアを5地域で比べる
TOEIC世界の平均スコアは、地域によって大きく違います。
公式レポートは、地域別のリスニングとリーディングの平均を図で示しています。
5つの地域の数字を、そのまま並べます。
地域別の平均スコア
| 地域 | リスニング平均 | リーディング平均 | 当サイトで合計 |
|---|---|---|---|
| ヨーロッパ | 383点 | 337点 | 720点 |
| アフリカ | 366点 | 311点 | 677点 |
| アジア | 337点 | 272点 | 609点 |
| 南米 | 325点 | 277点 | 602点 |
| 北米 | 323点 | 262点 | 585点 |
出典=2025 Report on Test Takers Worldwide:TOEIC Listening & Reading Test(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
合計の列は当サイトで足し算したもので、公式が合計値として公表しているわけではありません。
ヨーロッパと北米の差は135点
ヨーロッパの720点と北米の585点を引くと、差は135点です。
この引き算は当サイトで行いました。
北米が最下位になるのは意外に見えますが、これは受験する国であって母語の国ではないためです。
受験者がTOEIC L&Rを受験した国・地域は、受験者の母国・地域と必ずしも一致しません。
メキシコは北米に含まれる
図の注のとおり、メキシコは北米に含みます。
地域の区切り方が一般的な感覚と違う場合があるということです。
ここは私の解釈ですが、地域別の数字は「その地域の英語力」ではなく「その地域で受けた人の平均」として読むべきです。
TOEIC世界の国・地域別平均スコアは39カ国ぶん出ている
公式レポートの表には、39の国・地域が載っています。
この39は、年間受験者数が500名以上という条件を満たした国・地域です。
160カ国で実施されていることと、表に39しか出ないことは矛盾しません。
平均スコアが高い国と低い国
| 順位 | 国・地域 | リスニング | リーディング | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 上位1 | ドイツ | 453点 | 398点 | 851点 |
| 上位2 | レバノン | 448点 | 402点 | 850点 |
| 上位3 | ベルギー | 404点 | 376点 | 780点 |
| 下位3 | アルバニア | 280点 | 229点 | 509点 |
| 下位2 | コンゴ共和国 | 279点 | 228点 | 507点 |
| 下位1 | インドネシア | 269点 | 191点 | 461点 |
出典=2025 Report on Test Takers Worldwide:TOEIC Listening & Reading Test(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
順位の並べ替えは当サイトで行いました(公式は表を国名の順で載せています)。
上位と下位の差は390点
ドイツの851点とインドネシアの461点の差は390点です。
この引き算は当サイトで行いました。
同じテストなのに、国によって平均が390点も離れます。
日本の位置は564点
表の中で日本はリスニング313点、リーディング251点、合計564点です。
韓国は682点、台湾は581点、中国は582点です。
ただし、これは日本国内で受けた人の平均であって、日本人の平均ではありません。
TOEIC世界のスピーキングとライティングは21カ国ぶん
TOEIC世界のスピーキングのデータは、21の国・地域ぶんが公表されています。
TOEIC Speaking Testの国・地域別平均スコアの表には、21の国・地域が載っています。
こちらの掲載条件は受験者50名以上で、L&Rの500名以上より緩くなっています。
掲載されている21の国・地域
表に載っているのは、ブラジル、チリ、中国、コロンビア、コスタリカ、エルサルバドル、フランス、香港、インドネシア、イスラエル、日本、韓国、メキシコ、ペルー、フィリピン、シンガポール、スペイン、台湾、タイ、米国、ベトナムです。
L&Rの表には出てこないイスラエル、コロンビア、シンガポール、米国が入っています。
逆に、L&Rの表にあるアフリカの国はここには1つも入っていません。
スピーキングの上位と日本
スピーキングの平均が最も高いのはイスラエルの162点です。
次いでフィリピンの154点、台湾とコスタリカの147点が続きます。
日本は116点で、21の国・地域の中では下から数えたほうが早い位置です。
地域の並びがL&Rと違う
スピーキングの地域別の図は、ヨーロッパ、アジア、南米、北米の4地域です。
L&Rの図にあったアフリカが、こちらには出てきません。
ここは私の解釈ですが、受験者50名以上という条件を満たす国がなかったと読むのが自然です。
TOEIC世界で受験経験率が最も高い国と低い国
過去にTOEICを受けたことがある人の割合は、国によって10%から73%まで開きます。
受験経験者の割合は、国・地域によって大きく異なります。
そのうえで、高い国と低い国を名指しで挙げています。
日本は世界でいちばん高い部類
公式が挙げている高い国は、日本の73%と韓国の72%です。
低い国はドイツの10%とベルギーの14%です。
日本はTOEIC世界の中で、最も受験が繰り返されている国のひとつです。
平均スコアとは逆の並びになる
ドイツは平均スコアが851点で最も高く、受験経験率は10%で最も低い国です。
日本は平均が564点で、受験経験率は73%です。
受験経験率が高い国ほど平均が高い、という関係にはなっていません。
世界全体では66%
受験者の大半である66%は、過去にTOEIC L&Rを受けたことがあります。
そのうち「3回以上」が最も高い割合で33%です。
スピーキングでは、受けたことがある人が57%、「3回以上」がおよそ22%です。
TOEIC世界の受験目的とリスニング・リーディングの相関
TOEIC世界で最も多い受験目的は「就職活動のため」で28%です。
公式レポートは、受験目的の選択肢ごとに割合を集計しています。
「就職活動のため」に続くのは「卒業に必要なため」の26%と「英語学習のため」の24%です。
英語学習のためが多い国
公式は、目的の偏りが国によって違うことも書いています。
「英語学習のため」という回答が特に多かったのは、ミャンマーの45%、香港の36%、日本の29%です。
日本は就職や卒業だけでなく、学習の指標として受けている人の割合が世界の中で高い国です。
2つのセクションの相関は0.85
公式は、リスニングとリーディングのスコアの相関値を公表しています。
全体の相関値は約0.85です。
原文は「これは過去の研究結果と『2024 Report on Test Takers Worldwide』で示された知見と一致しています。」です。
相関は地域で少し違う
地域別の相関値は、アフリカ0.88、アジア0.85、ヨーロッパ0.90、北米0.90、南米0.90です。
いちばん低いのはアジアの0.85です。
ここは私の解釈ですが、アジアはリスニングとリーディングの差が開きやすい、と読める数字です。
TOEIC世界へ広がる前の1979年の日本
TOEIC世界の話は、日本で始まった1本のプロジェクトから来ています。
公式の歴史のページは、開発の経緯を書いています。
1970年代の円変動相場制への移行を背景に、日本企業の海外進出が進んだことが出発点です。
開発を担ったのは米国のETSです。
ETSとは何か
ETSは、プリンストンに本部を置く1947年設立の機関です。
そして「世界最大の非営利テスト開発機関」と説明しています。
1977年9月から折衝が始まり、2年の研究開発を経てTOEIC L&Rが実現しました。
第1回は5都市2,773名
公式の記述は「1979年、TOEIC運営委員会が設置され、12月に第一回テストが、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡で実施」です。
第1回の受験者数は2,773名でした。
TOEIC世界160カ国という現在の姿は、5都市2,773名から始まっています。
日本国内の受験者数の推移
1985年度に88,000人だった受験者は、1990年度には332,000人に達しました。
さらに「2000年度には100万人の大台をも突破」とあります。
現在は年間約1,964,000人が受験しています(2025年度)。
TOEIC世界について990点の私が実際にやっていること
私は、日本の平均だけを見て自分の位置を決めないようにしています。
理由は、TOEIC世界の平均が国によって390点も離れるからです。
日本国内の平均だけを基準にすると、世界の採用の現場で通じる水準を見誤ります。
目標はヨーロッパの平均を使う
地域別で最も高いのはヨーロッパの720点です。
私は、海外の業務で使う英語力の目安として、この数字を参照しています。
日本国内の564点との差は156点で、これがそのまま伸びしろの目安になります。
相関0.85を前提に配分する
リスニングとリーディングの相関は約0.85です。
片方だけを伸ばそうとしても、もう片方が付いてこないと合計は動きません。
ここは私の解釈ですが、2つを同時に回す学習のほうが、結果的に近道になります。
一次ソースは必ず翻訳版で読む
このレポートはETSの発表をIIBCが翻訳したものです。
孫引きの記事ではなく、IIBCが公開しているPDFそのものを開く習慣を勧めています。
TOEIC世界について公式が書いていないこと
ここからは、公式サイトと公式資料を読んでも書かれていなかったことを、書かれていないとそのまま並べます。
TOEIC世界について知りたくなることの多くは、公式が公表していません。
公式が公表していない以上、当サイトでも推測で埋めることはしません。
公表されていない項目
| 知りたいこと | 公式の記載 |
|---|---|
| 160カ国の国名の一覧 | 公式は公表していない |
| 世界全体の年間受験者数 | 公式は1つの数字で公表していない |
| 国ごとの受験者数 | 公式は公表していない |
| 約14,000団体の内訳 | 公式は公表していない |
| 受験者数500名未満の国の平均スコア | 公式は掲載していないと明記している |
| 海外で受験する方法 | IIBCの日本語ページには記載がない |
出典=世界のTOEIC(IIBC公式)、2025 Report on Test Takers Worldwide:TOEIC Listening & Reading Test(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
この表の「公式は公表していない」は、当サイトが調べた範囲で見つからなかった、という意味です。
160カ国は2019年12月の数字
「世界のTOEIC」のページが示している時点は2019年12月です。
それ以降に更新された実施国数を、当サイトが調べた範囲では見つけられませんでした。
数字を使うときは、時点を添えて使うのが正確です。
TOEIC世界のよくある疑問を公式の記述だけで答える
ここでは、公式の記述だけを使って答えます。
公式に書かれていない問いには、書かれていないと答えます。
推測でつないだ答えは置きません。
何カ国で実施されていますかという疑問
実施国数は160カ国です。
「世界のTOEIC」のページでは2019年12月の数字として示されています。
160カ国の国名の一覧は公表されていません。
世界で何人が受けていますかという疑問
公式は、世界全体の年間受験者数を1つの数字では公表していません。
公表されているのは、バックグラウンドアンケートの対象者総数3,024,969人です。
日本国内の受験者は、年間約1,964,000人(2025年度)です。
どの国の平均が高いですかという疑問
公式の表ではドイツが851点で最も高く、レバノンが850点で続きます。
最も低いのはインドネシアの461点です。
ただし、受験した国と母国は一致しないと公式が注意書きを置いています。
アフリカのデータはありますかという疑問
L&Rの地域別の図にはアフリカが入っており、リスニング366点、リーディング311点です。
国別ではアルジェリア、ベナン、カメルーン、コートジボワール、ガボン、マダガスカル、モロッコ、レユニオン、セネガル、チュニジアが表に出ています。
一方でスピーキングの表には、アフリカの国は1つも入っていません。
この記事で使ったTOEIC世界の一次ソース
この記事で引用した記述と数字は、すべて以下のページと資料から取りました。
- 世界のTOEIC(IIBC公式)
- TOEIC Programとは(IIBC公式)
- TOEIC Programの理念 -TOEIC Programの歴史-(IIBC公式)
- 沿革|IIBCについて(IIBC公式)
- TOEIC Listening & Reading Test 公式データ・資料(IIBC公式)
- 2025 Report on Test Takers Worldwide:TOEIC Listening & Reading Test(IIBC公式)
- 2025 Report on Test Takers Worldwide:TOEIC Speaking and Writing Tests(IIBC公式)
- TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026(IIBC公式)
数字や制度は変更されることがあります。
受験の前には、必ず公式サイトで最新の内容を確認してください。

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