TOEIC転職で企業が中途採用者に期待するスコアは、公式調査では平均580点です。
この記事は、TOEIC Programを運営する一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式サイトに書かれている記述だけを使って書いています。
数字・調査名・割合はすべて公式ページの原文から取り、確認した日を明記しました。
確認した日は2026年9月21日です。
公式ページに書かれていなかったことは、書かれていないとそのまま書きます。
【結論】TOEIC転職で企業が中途社員に期待するスコアは平均580点
TOEIC転職を考えるときに最初に見るべき公式の数字は、「中途社員に期待するTOEIC L&Rスコアの平均値は580点」の1つです。
この数字はIIBCが「英語活用実態調査【企業・団体/ビジネスパーソン】2022」として公表しているものです。
公式は平均値だけでなく、企業の回答が散らばっている幅も一緒に出しています。
中途社員に対する幅は480点から685点です。
つまり公式が示しているのは「580点の一点」ではなく、「480点から685点のあいだに企業の答えが並び、その真ん中が580点」という形です。
TOEIC転職の結論を数字で置く
| 項目 | 公式が示している値 |
|---|---|
| 中途社員に期待するTOEIC L&Rスコアの平均 | 580点 |
| 同じ項目のレンジ(幅) | 480点〜685点 |
| 新入社員に期待するスコアの平均 | 550点 |
| 中途採用でTOEICを参考にしたことがある人事担当者 | 51.8% |
| 採用時にスコアを要件・参考にしている、または可能性がある企業 | 73.6% |
| TOEIC受験歴があるだけで好印象と答えた人事担当者 | 74.6% |
出典=企業・団体の主なTOEIC Program活用目的(IIBC公式)、キャリアチェンジで周りと差がつくTOEIC Tests活用法(IIBC公式)、データでみるTOEIC Tests(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
この表に入っていない条件は、公式ページに書かれていないということです。
新卒より中途のほうが高い
公式の数字を並べると、新入社員550点に対して中途社員580点です。
差は30点あります。
990点の私の見方では、この30点は「即戦力として扱われる分の上乗せ」と読むのが自然です。
ただし、この読み方は私の解釈であって、公式が理由を説明しているわけではありません。
公式が書いているのは数字そのものだけです。
TOEIC転職の数字はどの調査から来ているのか
TOEIC転職まわりの数字は、公式サイトの中で2つの別々の調査から来ています。
1つ目が「英語活用実態調査【企業・団体/ビジネスパーソン】2022」です。
2つ目が「TOEIC Testsキャリア調査」です。
この2つは調査対象が違うので、数字を混ぜて読むと意味がずれます。
2つの調査の枠を分ける
| 調査名 | 公式が書いている対象 |
|---|---|
| 英語活用実態調査【企業・団体/ビジネスパーソン】2022 | 企業・団体、およびビジネスパーソン |
| 上場企業における英語研修、英語活用の実態調査2022 | 上場企業 |
| TOEIC Testsキャリア調査(2022年) | ①23〜39歳/TOEIC Tests受験経験のある会社員500名 ②23〜49歳/企業の人事・採用ご担当者500名 |
出典=企業・団体の主なTOEIC Program活用目的(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
期待スコアの数字は1つ目の調査、人事担当者の割合は3つ目の調査から出ています。
キャリア調査の実施要領
IIBCのプレスリリースには、キャリア調査の実施要領が書かれています。
調査方法はインターネットリサーチです。
調査期間は2022年10月5日から10月11日までです。
調査地域は全国です。
サンプル数は1,000サンプル(500サンプル×2層)で、男女は均等です。
この調査は日本国内の調査であって、世界全体の数字ではありません。
TOEIC転職で使われる期待スコアを部門ごとに分解する
公式は「中途社員」という括りだけでなく、部門ごとの期待スコアも別に出しています。
転職先がどの部門かによって、公式が示す数字が変わるということです。
同じ会社の同じ求人でも、技術職と海外部門ではスコアの期待値が145点離れます。
部門別の期待スコア一覧
| 区分 | TOEIC L&Rの平均期待スコア | 公式が示すレンジ |
|---|---|---|
| 新入社員 | 550点 | 460点〜640点 |
| 中途社員 | 580点 | 480点〜685点 |
| 技術部門 | 560点 | 470点〜650点 |
| 営業部門 | 580点 | 475点〜680点 |
| 海外部門 | 705点 | 605点〜805点 |
出典=企業・団体の主なTOEIC Program活用目的(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
この表に入っていない職種は、公式ページに区分として出ていないということです。
レンジの下端と上端を見る
平均だけを見ると、どの部門も500点台から700点台に収まります。
しかしレンジの下端を見ると、技術部門は470点です。
上端を見ると、海外部門は805点です。
公式の数字の中だけでも、470点から805点という335点の開きがあります。
海外部門だけが別の高さ
海外部門の705点は、他の4区分から100点以上離れています。
レンジの下端605点ですら、中途社員の平均580点より高い位置にあります。
講師として見ると、海外部門への転職を狙う場合だけは、必要なスコアの桁が1つ上がると考えてよい数字です。
ここは私の解釈ですが、公式が海外部門だけを別枠で出していること自体が、他の部門とは違う扱いであることを示しています。
TOEIC転職ではSpeakingとWritingにも期待値が出ている
公式が出している期待スコアは、TOEIC L&Rだけではありません。
TOEIC Speaking TestとTOEIC Writing Testについても、同じ区分で平均値が公表されています。
転職の場面でL&Rの話だけが出回りがちですが、公式は3つのテストで数字を並べています。
S&Wの期待スコア一覧
| 区分 | TOEIC Speaking | TOEIC Writing |
|---|---|---|
| 新入社員 | 100点 | 110点 |
| 中途社員 | 120点 | 120点 |
| 技術部門 | 110点 | 120点 |
| 営業部門 | 120点 | 130点 |
| 海外部門 | 140点 | 150点 |
出典=企業・団体の主なTOEIC Program活用目的(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
TOEIC SpeakingとTOEIC Writingのスコアは、それぞれ0点から200点の範囲です。
話す書くを求める割合
公式ページには、英語を日常的に使う部署について別の数字が載っています。
「話す・書く英語力も求めている」と答えた割合は92.7%です。
この数字は、人事・採用担当者500名のうち、日常的に業務で英語を使用する部署と回答した122名を対象にしたものです。
分母が122名である点は、公式ページにそのまま書かれています。
TOEIC転職で人事担当者の51.8%が中途採用の参考にしている
中途採用に限った数字として、公式が出しているのは51.8%です。
これは「中途採用でTOEIC Testsのスコアを参考にしたことがある」と答えた人事・採用担当者の割合です。
参考にしたことがないと答えたのは48.2%です。
対象はn=500と明記されています。
出典は「TOEIC Testsキャリア調査」(2022年、IIBC調べ)です。
半分を少し超えたという位置
51.8%という数字は、半分をわずかに超えたところにあります。
公式は「すべての企業が見ている」とは書いていません。
書いてあるのは、参考にしたことがある人が半数強だったという結果だけです。
990点の私の見方では、これは「出せば必ず効く」ではなく「出しても損はしないが、効くかどうかは相手次第」という読み方が正確です。
ここは私の解釈です。
公式は理由を書いていない
51.8%の内訳として、どの業界が高いか、どの職種が高いかという分解は、このページには出ていません。
参考にした結果どう判断したのかも書かれていません。
公式が出しているのは、参考にしたことがあるかないかの2択の割合だけです。
TOEIC転職では受験歴だけでも74.6%が好印象と答えている
スコアの高さとは別に、受験歴そのものについての数字も公表されています。
「TOEIC Tests受験歴があるだけでも好印象」と答えた人事担当者は74.6%です。
好印象ではないと答えたのは25.4%です。
こちらも対象はn=500です。
受験歴の数字の読み方
この74.6%は、スコアが何点かを条件にしていません。
公式が聞いているのは「受験歴があること」に対する印象です。
つまり、点数を出す前の段階で4分の3の人事担当者が好意的に受け取っているという結果になります。
ただし「好印象」は採用の合否そのものではありません。
公式もそこまでは書いていません。
社会人向けページでの書き方
IIBCの社会人向けページには、別の言い方でも同じ趣旨が書かれています。
「約9割の人事担当者が、TOEIC L&R受験が『強みになる』と回答しています」という記述です。
74.6%と約9割は別の設問への回答なので、同じ数字ではありません。
設問が違うものを同じ数字として並べないことが、この手の調査を読むときの基本です。
TOEIC転職と採用全体の73.6%はどうつながるか
採用全体では、73.6%という数字が公式に出ています。
この73.6%は「採用時にTOEIC Programスコアを要件・参考にしている、もしくは新たに要件・参考とする可能性がある企業」の割合です。
企業・団体の約7割が、採用時の要件・参考にしています。
同じページに「企業・団体の約5割が、採用時の参考にしている」という別の見出しもあります。
3つの数字を混同しない
| 数字 | 公式が付けている条件 |
|---|---|
| 73.6% | 採用時に要件・参考にしている、もしくは新たに要件・参考とする可能性がある企業 |
| 約5割 | 採用時の参考にしている企業 |
| 51.8% | 中途採用でスコアを参考にしたことがある人事・採用担当者(n=500) |
出典=データでみるTOEIC Tests(IIBC公式)、キャリアチェンジで周りと差がつくTOEIC Tests活用法(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
73.6%には「可能性がある」企業が含まれています。
今まさに要件にしている企業の割合ではありません。
可能性があるという条件
公式が73.6%に付けている条件のうち、「新たに要件・参考とする可能性がある」は将来の話です。
現時点で要件にしているわけではない企業も、この分母に入っています。
講師として見ると、この数字を「7割の企業がスコアを見ている」と要約するのは言い過ぎです。
公式の文言をそのまま持ってくるなら「要件・参考にしている、もしくは可能性がある企業が73.6%」になります。
TOEIC転職で見落とされやすい海外出張と赴任の枠
転職後に海外出張や赴任がある職種なら、採用の数字とは別の枠を見る必要があります。
公式は海外出張者・赴任者の選抜について、別の割合を出しています。
TOEIC Programを実施している企業・団体の5〜6割が、海外出張や赴任者の選抜時にスコアを要件または参考としています。
これは採用の場面ではなく、入社後の選抜の場面の数字です。
海外に関わる3つの数字
| 場面 | 公式が示す割合または点数 |
|---|---|
| 海外出張者の選抜 | 5〜6割が要件または参考 |
| 海外赴任者の選抜 | 5〜6割が要件または参考 |
| 海外部門に期待するL&Rスコア | 平均705点(レンジ605〜805点) |
出典=企業・団体の主なTOEIC Program活用目的(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
入口と入った後で条件が変わる
採用の入口では中途社員平均580点が公式の目安です。
しかし海外に出る場面では705点という別の数字が置かれています。
同じ会社の中でも、入るときと動くときで求められる高さが違うということが、公式の数字から直接読み取れます。
ここは私の解釈ですが、転職時に580点で通ったとしても、その後の海外案件で705点が出てくる可能性は数字の上では存在します。
TOEIC転職の背景にある英語の重要度
なぜ企業がスコアを見るのかについて、公式は別の角度から数字を出しています。
企業・団体が考える重要な知識やスキルを聞いた結果です。
「英語」が74.5%で最も多い項目になっています。
重要な知識・スキルの上位
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 英語 | 74.5% |
| リーダーシップ・組織のマネジメント能力 | 67.7% |
| コミュニケーションスキル | 65.5% |
| 問題解決力、実行力 | 65.5% |
出典=企業・団体の主なTOEIC Program活用目的(IIBC公式)。
表は当サイトで作成しました。
この表の順位は「重要だと思うか」への回答であって、採用の合否基準ではありません。
不足しているスキルも英語が最多
同じ調査で、社員や職員に不足しているスキルも聞かれています。
「英語」が55.0%で最も多いという結果です。
重要度でも1位、不足感でも1位という並びになります。
990点の私の見方では、この2つが同じ項目で1位になっていることが、転職市場でスコアが効く理由の土台です。
海外売上比率が高い企業ほど高い
公式ページには、海外売上高比率が20%以上の企業では「英語」を挙げた割合が8割を超えるという記述もあります。
つまり業種や事業構造によって、英語の重要度は一段と上がります。
ただし公式は、具体的な業種ごとの数字までは出していません。
TOEIC転職で990点の私が実際にやっていること
私はTOEIC L&Rで990点を持っている立場ですが、転職相談では最初に「行き先の部門」を聞きます。
理由は、公式の数字が部門別に分かれているからです。
技術部門なら560点、営業部門なら580点、海外部門なら705点と、目標そのものが変わります。
行き先を決めずに「とりあえず高い点を取る」のは、時間の使い方として効率が悪いと考えています。
私が目標を決める順番
1. 応募先が海外部門かどうかを先に確認する
2. 海外部門でないなら、まず中途社員の平均580点を通過点に置く
3. 580点を超えたら、レンジの上端685点を次の目標にする
4. 海外部門なら、最初からレンジ下端の605点を最低ラインにする
この順番は公式の数字に合わせて私が組んだもので、公式がこの手順を推奨しているわけではありません。
受験歴を切らさない
74.6%という受験歴の数字を見てから、私は「受けていない期間を作らない」ことを勧めるようになりました。
スコアが目標に届いていない時期でも、受験そのものは続けるという意味です。
これは私の運用方針であって、公式が受験頻度について何かを推奨しているわけではありません。
S&Wを軽視しない
公式が中途社員にSpeaking 120点・Writing 120点という数字を出している以上、L&Rだけで準備を終えるのは片手落ちです。
私はL&Rが600点を超えた段階で、一度はTOEIC Speaking Testを受けてもらうようにしています。
理由は、話す書くを求める部署が92.7%という数字を公式が出しているからです。
TOEIC転職について公式が書いていないこと
ここからは、公式サイトを読んでも書かれていなかった項目を並べます。
書かれていないことを「たぶんこうだろう」で埋めないために、そのまま列挙します。
公式が公表していない項目
- 業種ごとの中途採用における期待スコア(公式は部門別までで、業種別の期待スコアは出していない)
- 企業名を明かした形での中途採用スコア要件(昇進・昇格の事例は業種名のみで公開されている)
- 転職の合否とスコアの関係(何点なら通る、何点なら落ちるという記述はない)
- 応募書類にスコアを書いた場合の加点の大きさ
- 51.8%の業種別・企業規模別の内訳
- 中途採用における提出書類の形式(公式認定証の原本が要るかどうか)
- TOEIC L&RとS&Wのどちらを優先して見るかという企業側の順位
公式が数字を出していない範囲
転職エージェントや求人サイトが示す「転職に有利なスコア」は、IIBC公式の数字ではありません。
公式が出しているのは、企業に聞いた期待スコアの平均値とレンジ、そして人事担当者への意識調査の割合だけです。
それ以上の踏み込んだ基準を公式に求めても、現時点では出てきません。
分からないものは分からないと書くのが、この記事の方針です。
TOEIC転職のよくある疑問を公式の記述だけで答える
何点あれば転職できますか
公式はこの質問に答えていません。
公式が出しているのは、中途社員に期待するスコアの平均580点とレンジ480点〜685点です。
合否のラインではなく、企業が期待している値です。
転職では何人が参考にしますか
中途採用でTOEICスコアを参考にしたことがある人事・採用担当者は51.8%です。
対象はn=500と公式に明記されています。
参考にしたことがないと答えたのは48.2%です。
受験歴だけでも意味がありますか
「TOEIC Tests受験歴があるだけでも好印象」と答えた人事担当者は74.6%です。
ただしこれは印象を聞いた設問であり、採用の結果ではありません。
公式は印象と合否を結び付ける記述をしていません。
海外部門は何点が必要ですか
海外部門に期待するTOEIC L&Rスコアの平均は705点です。
レンジは605点から805点です。
また、海外出張者・赴任者の選抜では、企業・団体の5〜6割がスコアを要件または参考としています。
TOEIC Speakingも必要ですか
公式は中途社員に期待するTOEIC Speakingスコアを平均120点、Writingを平均120点と公表しています。
海外部門ではSpeaking 140点、Writing 150点です。
必要かどうかの判断は企業ごとですが、公式が数字を出している事実は変わりません。
新入社員は何点を期待されますか
公式は、企業が新入社員に期待するTOEIC L&Rスコアの平均を550点と公表しています。
中途社員の580点より30点低い数字です。
この引き算は当サイトで行いました。
技術部門と営業部門では違いますか
違います。
公式が出している部門別の平均は、技術部門が560点、営業部門が580点です。
海外部門だけが705点と大きく離れています。
この記事で使ったTOEIC転職の一次ソース
数字や制度は変更されることがあります。
受験の前には、必ず公式サイトで最新の内容を確認してください。

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