この記事は、TOEIC Programを運営する一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式サイトに書かれている記述だけを使って書いています。
人数・年度・制度の名前はすべて公式ページの原文から取り、確認した日を明記しました。
確認した日は2026年9月16日です。
公式ページに書かれていなかったことは、書かれていないとそのまま書きます。
【結論】TOEICの受験者数は、企業などの団体で受ける人のほうが多い
IIBCが公開しているTOEIC L&Rの年度別受験者数を見ると、団体特別受験制度(IPテスト)の人数が、公開テストの人数を上回っています。
IPテストは、公式の定義で「企業・大学などの団体が、所属団体内の所属社員・学生を対象に随時実施する受験制度」です。
つまりTOEIC L&Rは、個人で申し込んで受ける人より、勤務先や学校で受けている人のほうが多い、という形になっています。
ここから先は、公式が何を書いていて、何を書いていないかを丁寧に分けていきます。
- この記事で扱う数字=IIBC公式ページに載っているTOEIC L&Rの年度別受験者数
- この記事で扱う記述=公式が「企業では」と書いている箇所、IPテストの制度説明、スコアの提出方法
- この記事で扱わない数字=公式がPDFやグラフでしか出していないデータ(後述します)
出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。
TOEICの受験者数を「公開テスト」と「企業などのIPテスト」で分けて見る
公式ページの「年度別データを見る」には、TOEIC L&Rの受験者数が2年度分並んでいます。
先に正直に書いておくと、この2組の数字のどちらが2024年度でどちらが2023年度かは、取得したテキストからは確定できませんでした。
公式ページがタブの切り替えでこの2つを出す作りになっているためです。
ですので、ここでは「直近2年度ぶんの2組」として並べます。
| 受験方法 | 1組目の数字 | 2組目の数字 |
|---|---|---|
| 公開テスト | 735,425人 | 746,178人 |
| 団体特別受験制度(IPテスト) | 1,041,495人 | 1,017,037人 |
| 合計 | 1,776,920人 | 1,763,215人 |
表は当サイトで作成しました。数字は公式の記載どおりで、対象はTOEIC Listening & Reading Testです。
どちらの組でも、IPテストの人数が公開テストの人数を上回っています。
足し算も合っていて、735,425+1,041,495は1,776,920、746,178+1,017,037は1,763,215です。
TOEICの受験者に占めるIPテストの割合を計算してみる
公式は割合を出していないので、上の人数から当サイトで計算しました。
| 組 | 計算式 | 当サイトで計算した割合 |
|---|---|---|
| 1組目 | 1,041,495 ÷ 1,776,920 | 約59% |
| 2組目 | 1,017,037 ÷ 1,763,215 | 約58% |
表は当サイトで作成しました。割合は公式の数値ではなく、公式の人数から当サイトが割り算したものです。
ただし、この数字は「企業だけ」の数字ではありません。
IPテストには大学などの学校で受けたぶんも含まれています。
公式は、IPテストのうち企業ぶんが何人かという内訳を公表していません。
企業で実施されるTOEICのIPテストとは何か|公式の定義をそのまま読む
公式は、受験方法を2つに分けて定義しています。
- 公開テスト=個人が申し込みをし、当協会の管理下で実施する受験制度
- 団体特別受験制度(IP:Institutional Program)=企業・大学などの団体が、所属団体内の所属社員・学生を対象に随時実施する受験制度
別のページでは、実施の形も書き分けられています。
公開テストは当協会の定めた日程・場所においてご受験いただくもので、IPテストは学校・企業・団体などで任意に日時・場所を指定しご実施いただくものです。
日程と場所を決めるのが誰かが、2つの制度のいちばんの違いです。
そして結果の扱いについて、公式はこう続けます。
IPテストの結果の有効性は通常、公開テストと同等と判断されますが、IPテストでは公開テストで発行されるOfficial Score Certificate(公式認定証)は発行されず、スコアレポートでの結果報告となります。
有効性は同等でも、出てくる書類は違うということです。
出典=TOEIC Program 単位認定における活用状況【2021年度】(IIBC公式)、2026年9月16日確認。
公式がTOEICと企業について明言している一文|「昇進・昇格の要件」
企業でのTOEICの使われ方について、公式サイトが正面から書いている箇所があります。
それは、公式認定証の形式を説明するページです。
TOEIC L&Rのスコアが、企業では昇進・昇格の要件、大学や短大では単位認定の要件や入試に利用されるなど社会的責任が増大しているのを受けて、受験者をより明確に特定するために、受験者の写真をOfficial Score Certificate(公式認定証)に印刷しています。
この一文は、実は本人確認の説明として書かれています。
「企業で昇進・昇格の要件に使われているから、証明書の本人確認を厳しくしている」という順番の文章です。
公式が続けて書いているのは、改ざん対策です。
原文は「ブロックチェーン技術を活用し、テスト結果を改ざんできない形でデジタル化したデジタル公式認定証を発行しています」です。
講師として見ると、ここは会社にスコアを出す立場の人がいちばん知っておくべきところです。
証明書に写真が入り、ブロックチェーンで真正性を確認できる形になっている。それだけ提出の場面が本気だということです。
出典=デジタル公式認定証・公式認定証の形式(IIBC公式)、2026年9月16日確認。
企業へTOEICのスコアを出すときの経路は、学校へ出すときと違う
公式が案内しているスコア提出のしくみは2つありますが、対象が違います。
| しくみ | 公式が書いている送り先 | IPテストの扱い |
|---|---|---|
| 公式認定証 直送制度 | ご指定の学校機関へ発送するもの | 対象となりません |
| 公開テスト スコア確認サービス | 大学・企業等へスコアを提出することで、提出先がWebで確認・閲覧・ダウンロードできる | 対象となりません |
表は当サイトで作成しました。
直送制度の説明文に出てくるのは「学校機関」だけで、企業へ直送するという案内は公式ページにありません。
一方でスコア確認サービスのほうは、説明文に「大学・企業等へ」と明記されています。
参考までに、直送制度の費用は公式でTOEIC L&R公開テスト1部1,100円(税込)と示されています。
TOEICのスコア確認サービスで公式が注意を促していること
スコア確認サービスには、公式が並べている注意事項があります。
- 提出希望先の団体が本サービスを採用しているかを確認する必要がある
- スコアと一緒に、登録の漢字氏名・カタカナ氏名・ローマ字氏名および生年月日も提供される
- 試験日から2年を経過した公開テストのスコアは提出を依頼できない
- 提出したスコアを取り消すことはできない
- 同一提出先へのスコア提出は何度でも可能で、提出されたすべてのスコアが提出先に提供される
「提出したスコアを取り消すことはできません」と「提出されたすべてのスコアが提出先団体に提供されます」の2つは、あわせて読む必要があります。
同じ会社へ2回出したら、低いほうも見えるということです。
出すのは、納得できる1本が出てからで十分です。
出典=公開テスト スコア確認サービス(IIBC公式)/直送制度(IIBC公式)、2026年9月16日確認。
企業で受けたTOEICのIPテストでは使えないもの3つ
会社で受けたIPテストのスコアには、公開テストと同じようには使えない場面があります。
公式が「対象となりません」「対象外です」と書いている箇所を、そのまま拾って並べます。
| 公式のしくみ | IPテストの扱い |
|---|---|
| 公式認定証 直送制度 | 団体特別受験制度(IP)は対象となりません |
| 公開テスト スコア確認サービス | 団体特別受験制度(IP)は対象となりません |
| 「あなたへのアドバイス」(受験後のオンライン分析) | 団体特別受験制度(IPテスト)は対象外です |
表は当サイトで作成しました。
そして、公式認定証そのものも発行されません。
会社が独自に「公式認定証を出せ」と言っている場合、IPテストのスコアレポートでは形が合わないことになります。
ここは講師として何度も相談を受けてきた場面です。
社内の昇格審査は社内のIPテストで足りるが、転職や資格の申請では公開テストが要る、という分かれ方をすることがあります。
ただし、どちらが必要かを決めているのは公式ではなく、提出先です。
企業が見るTOEICの書類|公式認定証とデジタル公式認定証の違い
公開テストを受けた場合に出てくる書類も、2種類あります。
| 書類 | 公式が書いている発行の条件 |
|---|---|
| デジタル公式認定証 | 公開テストを受験されたすべての方に発行 |
| 紙の公式認定証 | テストのお申し込み時に発行を「希望する」を選択された方にのみ発送 |
表は当サイトで作成しました。
紙は、申し込みのときに選んでおかないと届きません。
会社に紙で出す必要がある人は、申し込みの画面で「希望する」を選んでおく必要があるということです。
公式は未着のときの手順も書いています。
「希望する」を選んだのに試験日から35日を経過しても届かない場合は、試験日から65日以内に本人がIIBC試験運営センターへ連絡する、という案内です。
公式は「試験日から65日を過ぎての未着のお申し出は手数料が発生します」とも書いています。
デジタル公式認定証については、ブロックチェーン上の情報と照合して「認証されました」と表示される仕組みだと説明されています。
二次元コードを読み取ることで、紙やPDFに印刷されたものが本物かを確認できるとも書かれています。
企業に提出するTOEICのスコアから、相手が読み取れること
公式認定証には、点数以外の情報も載っています。
公式が説明している項目は次のとおりです。
- Your Score=リスニング・リーディングの各セクションスコアとトータルスコア
- Percentile Rank=取得したスコアに満たない受験者が全体でどの位を占めているかのパーセンテージ
- Score Descriptors(レベル別評価)=取得したスコアをもとにした英語運用能力上の長所
- ABILITIES MEASURED(項目別正答率)=リスニングで5つ、リーディングで5つの項目における正答率
トータルスコアだけでなく、どの項目が弱いかまで相手に見える形だということです。
公式が並べているリーディング側の5項目は、次のとおりです。
- 文書の中の情報をもとに推測できる
- 文書の中の具体的な情報を見つけて理解できる
- ひとつの文書の中でまたは複数の文書間でちりばめられた情報を関連付けることができる
- 語彙が理解できる
- 文法が理解できる
なお公式は、この正答率の比較について強い注意も書いています。
原文は「各項目の正答率は他のテストフォームを受験した受験者のものと比較できません」です。
同じ人の過去の受験回とも比較できない、とはっきり書かれています。
TOEICの「職業・所属」別の平均と比べられるのは公開テストだけ
公式は、公開テストの受験者向けに「あなたへのアドバイス」というオンラインの分析を用意しています。
公式の説明では、試験日から19日後を目途に、TOEIC申込サイトにログインして見られるものです。
ここで見られるデータは3つだと公式が書いています。
- あなたの正答率=各Partのおおよその正答率をレーダーチャートで表示
- 今後に向けて=9つに分けたスコア帯のうち、自分より1つ上のスコア帯の受験者結果と比べた学習アドバイス
- 属性別平均スコア=「受験者全体」「年代」「職業・所属」「職種・専攻」の4つの観点で比べた棒グラフ
社会人にとって効いてくるのは3つ目の「職業・所属」「職種・専攻」の比較です。
同じような立場の人たちの平均と、自分の点を並べて見られるということです。
ただし、この分析には公式が付けた条件がいくつもあります。
| 項目 | 公式が書いている条件 |
|---|---|
| 対象のテスト | 2024年6月以降に実施するTOEIC L&R公開テスト |
| IPテスト | 団体特別受験制度(IPテスト)は対象外です |
| 複数回受けた場合 | 直近の試験日から19日後を目途に最新の受験回のデータに切り替わり、以前のデータは確認できなくなります |
| 表示が消える時期 | 受験がない場合は、試験日から2年経過後に表示されなくなります |
| PDFの有無 | ダウンロードができる帳票PDFはございません |
表は当サイトで作成しました。
会社のIPテストしか受けていない人は、この分析を一度も見られないことになります。
そして前の回のデータは、次を受けた時点で消えます。
講師として言うなら、見たときにその場で書き写しておくのが確実です。
出典=「あなたへのアドバイス」について(IIBC公式)、2026年9月16日確認。
TOEICと企業について、公式がグラフやPDFでしか出していないデータ
ここがこの記事でいちばん大事な節かもしれません。
「TOEIC 企業」で検索すると、いろいろな数字が出てきます。
しかし公式サイトの本文には、それらの数字は載っていません。
| 公式が出している資料 | 公式ページ本文での案内のされ方 |
|---|---|
| TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026 | 公開テストやIPテストの各種データをグラフや図表で紹介しています |
| 新入社員 TOEIC Listening & Reading 最新データ | 新入社員のIPテストの各種データをグラフで紹介しています |
| 英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2022 | TOEIC Programを活用している企業・団体における英語教育、英語活用の実態調査、ビジネスパーソンの職場での英語活用や英語に対する意識についての調査 |
| TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表 | CEFRレベルに対してスコアをマッピングした資料(数値はページ本文に並んでいません) |
表は当サイトで作成しました。
つまり、新入社員の平均スコアも、企業の英語活用の割合も、公式ページの本文には数値として公表されていません。
公式が案内しているのは、グラフや資料が「ある」ということまでです。
ですので、この記事では新入社員の平均スコアも、昇進に必要な点の目安も書きません。
数字が必要な方は、公式ページから資料そのものを開いて、自分の目で確かめてください。
なおCEFRについて、公式ページの本文で読み取れるのは次の1文だけです。
「A1~C2までの6段階の言語力レベルのうち、TOEIC TestsではおおよそA1~C1程度の英語力、TOEIC Bridge TestsではおおよそA1~B1程度の英語力を測定できます」という記述です。
990点講師が見る、企業でTOEICを受ける人への読み方
ここからは私の見方です。
公式が言っていることではないので、そのつもりで読んでください。
社内のTOEICと社外のTOEICは、目的が違う
社内のIPテストは、会社が日時と場所を決めて実施するものです。
会社の都合で受けるので、自分の準備が整っているとは限りません。
一方で公開テストは、自分で日程を選んで申し込みます。
転職や資格の申請に使うつもりなら、公開テストの受験日を自分で決めて押さえておくのが現実的です。
TOEICのスコアは出す前に、提出先の条件を確認する
スコア確認サービスは、提出先がそのサービスを採用していないと使えません。
公式も「提出希望先の団体が公開テスト スコア確認サービスを採用しているかをご確認ください」と書いています。
先に会社へ「どの形で出せばいいか」を聞いてから動くほうが、手戻りがありません。
TOEICの項目別正答率は、自分の学習計画にだけ使う
ABILITIES MEASUREDは、他人とも過去の自分とも比較できないと公式が書いています。
ですので、伸びを測る道具としては使えません。
使い道は「今回の回の中で、どこが相対的に弱かったか」を見ることだけです。
そこを次の1か月の学習に回す、という使い方が現実的です。
TOEICと企業について、公式が公表していないこと
はっきり並べておきます。
| よく聞かれること | 2026年9月16日時点の状況 |
|---|---|
| TOEICを採用や昇進に使っている企業の数 | 公式ページの本文に、企業数を数えた数字はありません |
| 昇進・昇格に必要なTOEICスコアの目安 | 公式は「企業では昇進・昇格の要件」と書くだけで、点数は公表していません |
| 新入社員のTOEIC平均スコア | 公式はグラフで紹介する資料として案内しており、数値はページ本文に公表されていません |
| IPテスト受験者のうち企業ぶんの人数 | 公式の年度別受験者数は公開テストとIPテストの2区分だけで、企業と学校の内訳はありません |
| 企業向けのTOEIC公式認定証の直送 | 公式の直送制度の説明は「学校機関へ発送するもの」となっており、企業向けの案内はありません |
表は当サイトで作成しました。
公式が出していない数字を、私が推測で埋めることはしません。
TOEICと企業についてよくある質問
会社で受けたTOEICは履歴書に書けますか
履歴書の書き方について、公式サイトは何も書いていません。
公式が書いているのは、IPテストでは公式認定証が発行されずスコアレポートになる、という事実だけです。
企業のTOEIC IPテストと公開テストでスコアの価値は違いますか
公式は「IPテストの結果の有効性は通常、公開テストと同等と判断されます」と書いています。
違うのは有効性ではなく、発行される書類と、使える公式サービスの範囲です。
TOEICのスコアを企業に出すとき、有効期限はありますか
公式のスコア確認サービスでは、試験日から2年を経過したスコアは提出を依頼できないと書かれています。
そのうえで公式は、提出先が独自の基準を置いている場合があるとも書いています。
企業のTOEIC活用状況を数字で知りたいのですが
公式データ・資料のページから「英語活用実態調査(企業・団体、ビジネスパーソン)2022」を開いてください。
この記事では、公式ページの本文に数値が並んでいないため、その中身の数字は書いていません。
この記事で使ったTOEICの一次ソース
この記事に書いた数字と引用は、すべて次のページから取りました。
- 公式データ・資料/平均スコア・受験者数(IIBC公式)
- デジタル公式認定証・公式認定証の形式(IIBC公式)
- 公式認定証の未着(IIBC公式)
- 公開テスト スコア確認サービス(IIBC公式)
- 直送制度(IIBC公式)
- 「あなたへのアドバイス」について(IIBC公式)
- TOEIC Program 単位認定における活用状況【2021年度】(IIBC公式)
- TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表(IIBC公式)
すべて2026年9月16日に確認しました。
数字は更新されます。会社へ提出する前には、必ず公式ページと提出先の条件を自分の目で確認してください。

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