
この記事は、TOEIC公務員加算=TOEICのスコアが国家公務員の採用試験でどう扱われるかを、人事院の公式資料だけを使って書いています。
使った資料は、人事院が出している「国家公務員採用総合職試験における英語試験の活用」と、その英語試験Q&Aです。
公式資料に無かったことは、無いとそのまま書きます。
【結論】TOEIC公務員加算は2段階
加算は15点か25点の2段階です。
TOEIC Listening & Reading Testで600以上なら15点、730以上なら25点が総得点に足されます。
足されるのは、最終合格者を決めるときの総得点です。
| TOEIC(L&R)のスコア | 総得点に足される点 |
|---|---|
| 600以上 | 15点 |
| 730以上 | 25点 |
| 600未満 | 加算なし |
表は人事院の資料の数字から当サイトで作成しました。
600未満の扱いは資料の表に段が無いので、加算の対象にならないと読めます。
スコアごとの評価の目安は、TOEICレベル別評価一覧表の見方にまとめました。↓
TOEIC公務員加算の対象は総合職試験
この加算があるのは、国家公務員採用総合職試験です。
対象の区分は、院卒者試験と大卒程度試験の全ての試験区分になります。
一般職試験や専門職試験の加算は、この資料には出てきません。
総合職試験の外の試験については、それぞれの受験案内を見る必要があります。
総合職試験の案内ページは人事院の大卒程度試験のページにあります。
TOEIC公務員加算と他の3つの英語試験
人事院が使う英語試験は4種類です。
| 英語試験 | 15点加算 | 25点加算 |
|---|---|---|
| TOEFL(iBT) | 65以上 | 80以上 |
| TOEIC(L&R) | 600以上 | 730以上 |
| IELTS | 5.5以上 | 6.5以上 |
| 英検 | ― | 準1級以上 |
表は人事院の資料の数字から当サイトで作成しました。
英検だけは25点の段しかありません。
英検で加算を受けるには準1級以上が要る、という並びです。
TOEICは対象がListening & Reading Testに限られていて、Speaking & Writingは表に入っていません。
TOEICと他の試験の比べ方は、TOEICとCEFRの対照表にまとめました。↓
TOEIC公務員加算に使えるスコアの期間
対象になるのは、試験年度の4月1日から遡って5年前の日以後に受けた試験のスコアです。
たとえば2026年度の試験なら、2021年4月1日以後に受けたスコアが対象という数え方になります。
この例の日付は、資料の数え方に当てはめて当サイトで計算したものです。
スコアを証明する書類は、第2次試験(人物試験)の日に持っていきます。
人事院は、証明書類が返送される期間も考えて、余裕をもって申込・受験することをすすめています。
スコアが届くまでの流れは、TOEICの結果はいつ届くかにまとめました。↓
TOEIC公務員加算で出す書類は公式認定証
TOEICで出す書類は、Official Score Certificate(公式認定証)です。
一部の外国で受けた場合は、Official Score Report。
紙の公式認定証とデジタル公式認定証のどちらも出せます。
証明書類に顔写真が無いときは、顔写真と生年月日が載った身分証明書も要ります。
紙の原本と身分証明書などは確認のあとに返され、そのほかのコピー等は人事院が回収する扱いです。
人物試験の日に出せないと加算は無しです。
加算を求められる英語試験のスコアは1つに限られます。
公式認定証の紙とデジタルの違いは、TOEICの公式認定証は紙が選択制という話にまとめました。↓
TOEIC公務員加算にIPテストは使えない
会社や学校で受ける団体特別受験制度(IPテスト)のスコアは、加算の対象になりません。
人事院のQ&Aで、TOEIC Institutional Program (IP) Score Reportは対象外と明記されています。
使えるのは公開テストのスコアです。
大学で受けたIPテストの点しか無い人は、公開テストを受け直す必要があります。
IPテストと公開テストの違いは、TOEICのIPテストは個人では申し込めない話にまとめました。↓
公開テストの日程は、TOEICの日程は公式に13回分が載っているにまとめました。↓
TOEIC公務員加算で書類をなくしたとき
TOEIC L&Rの公式認定証は、試験日から2年間なら再発行できるとされています。
2年を過ぎると再発行できません。
加算の対象期間は5年なので、3年目以降のスコアは書類をなくすと出せなくなる、という組み合わせになります。
この3年目以降という読み方は、2年と5年の2つの期間を当サイトで重ねたものです。
ちなみに英検の合格証明書には再発行の期限がない、と同じQ&Aにあります。
TOEIC公務員加算を受けるまでの流れ
人事院の資料の並びに沿うと、加算までの流れは次の4つに分けられます。
- TOEIC L&Rの公開テストを受ける
- 公式認定証(紙またはデジタル)を手元に用意する
- 総合職試験に申し込み、第1次試験を受ける
- 第2次試験(人物試験)の日に公式認定証を持参する
この4つの並びは、資料の記述を順に並べて当サイトで作ったものです。
いちばん気をつけたいのは、4つめの持参を忘れないことです。
人物試験の日に必要な書類を出せなかった場合は加算できない、と人事院のQ&Aは答えています。
あとから郵送で足す、という手順は資料に出てきません。
公式認定証が届く前に人物試験の日が来てしまうと、その年は加算を受けられない計算です。
総合職試験を受ける年が決まっているなら、その前の年度のうちにTOEICのスコアをそろえておくのが確実でしょう。
この「前の年度のうちに」という目安は、書類の返送期間を考えるよう求めるQ&Aの記述から当サイトが引いたものです。
TOEIC公務員加算が始まった理由
人事院は、平成27年度の試験から外部の英語試験を使っています。
理由は、行政の国際化が進み、公務の仕事で一定の英語能力が求められるようになったためです。
総合職採用者として必要な英語の基礎的能力を、コミュニケーション能力等も含めて確かめるのが目的です。
最終合格した場合、加算の対象になった英語試験の種類とスコアは、各府省等に伝えられます。
合格後の配属先にもスコアが伝わる仕組みです。
TOEIC公務員加算についてよくある質問
TOEIC S&Wのスコアは使えるか
人事院の資料では、TOEICの対象はListening & Reading Testだけです。
S&Wの扱いは資料に出てきません。
730点あれば合格が決まるのか
しません。
加算は最終合格者を決めるときの総得点に25点を足す仕組みで、合否そのものを決めるものではありません。
TOEICと英検の両方を出せるか
加算を求められるスコアは1つに限られます。
TOEIC730以上と英検準1級は同じ25点なので、どちらを出しても足される点は同じです。
600点と730点のどちらを狙うべきか
加算の差は、15点と25点で10点です。
総得点のうち10点がどれくらいの重さになるかは、資料には書かれていない数字になります。
ただ、730以上なら英検準1級やTOEFL iBT 80以上と同じ25点の段に入ります。
まずは600を確実に取り、次に730を目指す、という順番で考えると無理がありません。
600と730の間は130点あるので、一度で届かなくても15点の加算は先に確保できます。
地方公務員の試験でも同じか
この資料は国家公務員の総合職試験のものです。
地方公務員の扱いは載っていないので、受ける自治体の案内を見てください。
自治体ごとに英語資格の扱いは違うので、国の総合職の条件をそのまま当てはめないほうが安全です。
大学生のうちに受けたスコアは使えるか
期間の条件を満たしていれば使えます。
試験年度の4月1日から遡って5年前の日以後に受けた公開テストなら、在学中のスコアでも対象です。
ただし公式認定証の再発行は試験日から2年までなので、原本はなくさないよう保管しておきましょう。
TOEIC公務員加算のまとめ
\公式の記述でもう一歩確かめる/
同じく公式の記述だけでまとめています
| 見るところ | 人事院の資料に出ている内容 |
|---|---|
| 対象の試験 | 総合職試験(院卒者・大卒程度)の全区分 |
| TOEICの対象 | Listening & Reading Test |
| 15点加算 | 600以上 |
| 25点加算 | 730以上 |
| スコアの期間 | 試験年度の4月1日から遡って5年前の日以後 |
| 出す書類 | 公式認定証(紙・デジタルどちらも可) |
| IPテスト | 対象外 |
表は当サイトで作成しました。
目安は600と730の2つです。
書類は人物試験の日に出すので、受験の時期は早めに決めておくと安心です。
あわせて読みたい記事を置いておきます。
公開テストの中身はTOEIC公開テストとは何かにまとめました。↓
点数ごとの目安はTOEICの点数の目安にまとめました。↓
以下は人事院の公式資料です。
- 国家公務員採用総合職試験における英語試験の活用/英語試験Q&A(人事院公式資料)
- 国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)(人事院公式サイト)
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