
この記事は、TOEICのスコアと海外滞在経験の関係について、TOEIC Programを運営する一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式資料 TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026 だけを使って書いています。
人数・スコア・アンケートの設問は、すべてその原文から取りました。
公式資料に無かったことは、無いとそのまま書きます。
【結論】TOEICと海外滞在経験の差は249点
滞在なし501点、2年超750点です。
差は249点。
公式資料に差の欄は無いので、この引き算は当サイトで行いました。
どちらも2025年度のTOEIC L&R IPテスト(企業・団体データ)の数字になります。
設問は1つだけです。
- 聞いているのは滞在したことがあるかどうか
- もう1つは滞在した期間の長さ
「英語を主言語とする国に滞在したことがありますか。」という問いに答えた人のデータを集計した形。
留学か駐在かは聞いていません。滞在の有無と期間だけです。
だから観光で行った人と駐在した人が、同じ区分に入ることもあり得ます。
企業・団体のIPテストの規模は、TOEICの受験者は半分以上が企業・団体のIPテストにまとめました。↓
TOEICの海外滞在経験は5区分
公式資料は滞在期間を5つに割っています。
| 滞在経験 | 人数 | Listening | Reading | Total |
|---|---|---|---|---|
| 滞在経験なし | 240,450人 | 280 | 222 | 501 |
| 6カ月未満 | 96,400人 | 329 | 267 | 597 |
| 6カ月以上1年以下 | 12,731人 | 394 | 321 | 715 |
| 1年より多く2年以下 | 6,381人 | 392 | 320 | 712 |
| 2年より多く | 13,114人 | 409 | 340 | 750 |
表は公式資料の数字から当サイトで作成しました。
人数を全部足すと369,076人になります。
このうち約65%が「滞在経験なし」です。
公式資料に合計の欄は無いので、合計と割合は当サイトの計算です。
TOEICの海外滞在経験は1年で止まる
ここがいちばん意外な部分です。
6カ月以上1年以下が715点で、1年より多く2年以下が712点。
期間が長いほうが3点低いという並びになります。
1年から2年で伸びが止まります。
| 滞在経験 | Total | 滞在なしとの差 |
|---|---|---|
| 滞在経験なし | 501 | ― |
| 6カ月未満 | 597 | +96点 |
| 6カ月以上1年以下 | 715 | +214点 |
| 1年より多く2年以下 | 712 | +211点 |
| 2年より多く | 750 | +249点 |
差は当サイトの引き算です。
伸びがいちばん大きいのは、6カ月未満から6カ月以上1年以下へ移る区間です。
ここで118点動いていて、ほかの区間より幅が広くなります。
TOEICの海外滞在経験は因果ではない
この数字から言えないことがあります。
滞在がスコアを上げたのか、もともと英語ができる人が行ったのか。
公式資料はどちらとも書いていません。
公式は因果を示していません。
会社の駐在に選ばれる人は、選ばれる前から英語ができるという可能性もあります。
そこを分けるデータが無いので、滞在すれば上がると読むのは行き過ぎになります。
公式資料に滞在の目的は出ていません。
滞在した国の内訳も同じ。
滞在したときの年齢も示されていません。
同じ「2年より多く」の中に、幼少期に住んだ人と大人で駐在した人が混ざる形になります。
TOEICの海外滞在経験とReadingの関係
ListeningとReadingの差を見ると、別のことが読めます。
| 滞在経験 | Listening | Reading | L-Rの差 |
|---|---|---|---|
| 滞在経験なし | 280 | 222 | 58点 |
| 6カ月未満 | 329 | 267 | 62点 |
| 6カ月以上1年以下 | 394 | 321 | 73点 |
| 1年より多く2年以下 | 392 | 320 | 72点 |
| 2年より多く | 409 | 340 | 69点 |
公式資料に差の欄は無く、差は当サイトの引き算です。
滞在してもReadingがListeningに追いつく形にはなっていません。
むしろ6カ月以上の区分では、差が70点前後まで開いています。
住んで耳が慣れても、読む速さは別に鍛えることになる、という読み方ができます。
Readingの時間と問題数は、TOEICのリーディングは75分・100問にまとめました。↓
TOEICの海外滞在経験と全体平均の位置
比べる相手を置くと、501点の意味が見えてきます。
| 区分 | 人数 | Total |
|---|---|---|
| 滞在経験なし | 240,450人 | 501 |
| 企業・団体IPテスト全体 | 424,158人 | 538 |
| 6カ月未満 | 96,400人 | 597 |
表は公式資料の数字から当サイトで作成しました。
滞在経験なしの501点は、企業・団体の全体平均538点より37点低いです。
逆に6カ月未満でも597点なので、全体平均を59点上回ります。
半年に届かない滞在でも、平均より上の側に来るという並びになります。
平均点の作られ方は、TOEICの平均点はどう作られるのかにまとめました。↓
TOEICの海外滞在経験が無い人の読み方
滞在なしの区分は240,450人です。
5区分でいちばん人数が多く、約65%を占めます。
そして平均は501点。
滞在経験が無い人の中にも、上位のスコアを持つ人はいます。
平均が501点というだけで、全員が501点前後という意味ではありません。
公式資料に滞在経験別のスコア分布は無いので、ばらつきの幅までは読み取れないという状態になります。
TOEICの海外滞在経験と社歴を並べる
同じ公式資料には、社歴で割った表も載っています。
どちらも企業・団体のIPテストデータなので、同じ母集団を別の切り口で見た形です。
| 切り口 | いちばん高い区分 | いちばん低い区分 | 幅 |
|---|---|---|---|
| 海外滞在経験 | 2年より多く 750点 | 滞在経験なし 501点 | 249点 |
| 社歴 | 内定者 639点 | 入社11年目以上 522点 | 117点 |
公式資料に幅の欄は無いので、幅は当サイトの引き算です。
海外滞在経験で割ると、社歴で割る倍以上の幅が出ます。
社歴はどの区分も500点台から600点台に収まるのに、滞在経験は501点から750点まで広い。
スコアの差を説明する切り口としては、滞在経験のほうが効いているということになります。
ただし因果を示す資料ではないので、ここも相関の話までです。
企業での使われ方は、TOEICの受験者は半分以上が企業・団体のIPテストにまとめました。↓
TOEICの海外滞在経験の集計の範囲
この数字が何の集計かを押さえておく必要があります。
範囲は「民間企業・官公庁・非営利団体などで実施されたIPテストデータ」です。
対象は2025年4月から2026年3月までの実受験者。
さらにListening・Readingの両セクションを受け終えて採点対象になった人だけが入ります。
学校で受けた人と、公開テストの受験者は入っていません。
社会人のIPテストに限った数字だということになります。
公開テストの平均は同じ資料の別の章にあるので、混ぜて比べないようにする必要があります。
TOEICの海外滞在経験のよくある質問
半年行けば597点になるのか
公式資料は因果を示していません。
6カ月未満の区分の平均が597点だった、という事実までになります。
1年より2年のほうが低いのはなぜか
公式資料に理由は出ていません。
人数が6,381人で5区分のうち最少なので、数字が振れやすい区分だという点は読めます。
短期の語学留学も滞在に入るのか
設問は滞在したことがあるかどうかだけを聞いています。
目的を分ける記述が無いので、入ると読むのが自然です。
滞在していない人はどこを伸ばすべきか
公式資料に学習方法の記述はありません。
ただし滞在経験なしの内訳はListening 280点、Reading 222点です。
数字の上で低いのはReading側だということまでは読み取れます。
公開テストにも同じデータはあるか
この項目はIPテストの企業・団体データの章に置かれています。
公開テスト側に同じ海外滞在経験の表は見当たりませんでした。
TOEICの海外滞在経験のまとめ
\次に読むならこの記事/
公式の記述だけで整理した関連記事です
| 見るところ | 公式資料に出ている内容 |
|---|---|
| アンケートの設問 | 英語を主言語とする国に滞在したことがありますか |
| 区分 | なし/6カ月未満/6カ月以上1年以下/1年より多く2年以下/2年より多く |
| いちばん低い区分 | 滞在経験なし 501点(240,450人) |
| いちばん高い区分 | 2年より多く 750点(13,114人) |
| 逆転しているところ | 6カ月以上1年以下715点 > 1年より多く2年以下712点 |
| 集計の範囲 | 企業・団体で実施されたIPテストの実受験者 |
表は当サイトで作成しました。
滞在の長さと点は比例していません。
滞在経験が無い人が約65%を占めていて、その平均が501点というのが出発点になります。
あわせて読みたい記事を置いておきます。
点数ごとの評価はTOEICレベル別評価一覧表の見方にまとめました。↓
500点の位置はTOEIC 500点は上位71.1%という位置にまとめました。↓
以下はIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)の公式資料です。
- TOEIC Program DATA & ANALYSIS 2026(IIBC公式資料)
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