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TOEICの平均点はどう作られるのか|実施回ごとに変わる理由と、公開テスト・IPテストで数字が別になる話

この記事は、TOEIC Programを運営する一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の公式サイトに書かれている記述だけを使って書いています。

数値と日数はすべて公式ページの原文から取り、確認した日を明記しました。

確認した日は2026年9月16日です。

公式ページに書かれていなかったことは、書かれていないとそのまま書きます。

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【結論】TOEICの平均点は「1つの数字」ではなく、実施回ごとに公表されている

TOEICの平均点を調べると1つの数字が出てきますが、公式が公表しているのは「その回の平均点」です。

年間を通した1つの代表値ではありません。

公式データ・資料のページには実施回を選ぶ欄があり、そこを切り替えると平均点も受験者数も入れ替わります。

だから「TOEICの平均点は◯◯点です」という言い方は、それだけでは足りません。

この記事は、その数字がどう作られているかを公式の記述だけで追いかけるものです。

  • 平均点は実施回ごとに公表されている
  • 回ごとに違う理由を、公式が文章で説明している
  • 公開テストと団体特別受験制度(IPテスト)は別の集団として集計されている
  • 平均点のもとになるスコアは、正答数そのままの素点ではない

この4つを押さえると、ネットで見かける平均点の数字を自分で検算できるようになります。

なお、自分のスコアが全体のどのあたりに位置するかという話は、TOEICの点数の目安の記事にまとめています。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点はどこに載っているか|公式データ・資料のページ

平均点が載っているのは、IIBC公式サイトの「公式データ・資料」というコーナーです。

TOEICの平均点のページが扱っている範囲

ページの冒頭には「各テストの平均スコア・スコア分布・受験者数」という見出しが置かれています。

そのすぐ下に「昨年度と本年度の平均スコア・スコア分布・受験者数をご紹介しています」と書かれています。

つまり、過去すべての年度が見られるわけではありません。

TOEICの平均点は5つのテストぶん分かれている

このページは、最初にテストの種類を選ぶ形になっています。

  • TOEIC Listening & Reading Test
  • TOEIC Speaking & Writing Tests
  • TOEIC Speaking Test
  • TOEIC Bridge Listening & Reading Tests
  • TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests

ただ「TOEICの平均点」と言っても、5つのうちどれの話なのかで数字はまったく変わります。

この記事で扱うのは、いちばん受験者が多いTOEIC Listening & Reading Testの平均点です。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点は実施回を選ぶと入れ替わる|選択欄に並ぶ114件

テストの種類を選ぶと、次に「実施回ごとにみる」という表示が出てきます。

その下の選択欄に、試験日が午前・午後に分かれてずらりと並びます。

2026年9月16日に数えたところ、TOEIC L&Rの選択欄には114件の実施回が並んでいました。

いちばん古いのが2023年4月23日(午前)、いちばん新しいのが2026年7月12日(午後)でした。

そして選択欄の先頭に置かれていたのは、2026年7月12日(午後)でした。

そのとき画面に出ていた数値を、公式の表記のまま表にします。

項目ListeningReadingTotal
最高スコア(Maximum Score)495495990
最低スコア(Minimum Score)5510
平均スコア(Mean Score)331.8266.3598.1
標準偏差(Standard Deviation)82.092.5166.8

表は当サイトで作成しました。受験者数は14,415人と表示されていました。公式は「数値はすべて小数点以下第2位を四捨五入」と注記しています。

この598.1点は「TOEICの平均点」ではなく「1回ぶんの平均点」です。

受験者数の欄も14,415人であって、年間の受験者数ではありません。

990点の私の見方では、平均点を引用するなら実施回もいっしょにメモしておくべきです。

TOEICの平均点は午前と午後で別々に集計されている

選択欄を見ていて、いちばん見落とされやすいのがここです。

同じ試験日でも「2026年07月12日(午前)」と「2026年07月12日(午後)」が別の項目として並んでいます。

つまり、1つの試験日に対して平均点が2つあるということです。

  • 選択欄の項目は「試験日+午前/午後」の単位になっている
  • 同じ日付でも、午前と午後は別の数字として公表されている
  • だから「この日の平均点」という言い方も、正確には足りない

公式の説明に沿えば、午前と午後で数字が違うのも、集まった受験者が違うからということになります。

この当てはめは私の読み方で、公式が午前と午後の差について個別に説明しているわけではありません。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点が回ごとに違う理由を、公式はこう書いている

ここが、この記事でいちばん大事な公式の記述です。

公式データのページには「各試験回における平均スコアの差異について」という見出しの説明が置かれています。

原文はこうです。

TOEIC Programでは、各試験回のテスト問題や受験集団の違いが評価の基準に影響を及ぼさないよう、専門家による統計処理や採点管理を行っております。その結果、どのテスト問題、どの試験回を受験いただいても、一貫した評価基準にてスコアが算出されます。各試験回間の平均スコア・スコア分布に差異があるのは、各回の受験集団が異なることが主な理由です。

この文章は2つのことを言っています。

  • 1つ目=どの回を受けても評価基準は一貫している(問題の難しさの差は統計処理で吸収されている)
  • 2つ目=それでも回ごとに平均点が違うのは、その回を受けた人たちの顔ぶれが違うから

平均点が低い回は「難しい回」ではなく、「その回の受験者層がそうだった」ということになります。

990点の私の見方では、これは受験生にとってかなり気が楽になる説明です。

狙って「簡単な回」を選ぶという考え方は、公式の説明に沿うかぎり意味を持ちません。

ここは私の解釈です。

TOEICの平均点が下がった回は「難化した回」ではない

受験後によく聞くのが「今回は難しかったから平均も下がるはずだ」という声です。

しかし公式は、問題の難しさの差は統計処理で吸収していると書いています。

難しく感じた回でも、同じ実力なら同じスコアが出る設計だということです。

体感の難易度と、公表される平均点は、別のものとして扱ってください。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点とセットで出る「標準偏差」の読み方

公式は平均点の隣に、必ず標準偏差という数字を置いています。

TOEICの標準偏差について公式が書いている説明

公式の説明は「標準偏差とは全受験者のスコアが平均点からどの位の幅の中にばらついているかを示す数値です」です。

続けて「この標準偏差の数値が大きければ、受験者のテスト結果は平均点から広範囲に分布していることになり、逆に数値が小さければ、平均点から狭い範囲内に分布していることになります」と書かれています。

さらに「すべてのスコアが正規分布しているという仮説に従えば、『平均スコア+標準偏差』から『平均スコア-標準偏差』の間に、全受験者の68%が含まれていることになります」と書かれています。

TOEICの平均点だけを見ても幅が分からない

平均点は「真ん中」を教えてくれますが、「どれだけばらついているか」は教えてくれません。

標準偏差が同じ平均点でも大きければ、高得点と低得点の両方に人が広がっているということです。

講師として見ると、平均点だけを見て一喜一憂するより、標準偏差まで見たほうがずっと現実的です。

なお、公式が示している68%の話は「正規分布しているという仮説に従えば」という条件つきである点に注意してください。

  • 平均点=その回に集まった人たちの真ん中
  • 標準偏差=その真ん中から、どれくらいの幅に散らばっているか
  • 68%の話=正規分布という仮説を置いたときの目安(公式の条件つきの記述)

平均点と標準偏差は、必ず2つセットで見てください。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点のもとになるスコアは素点ではない|Equatingという処理

平均点の作られ方を追うなら、そもそも1人ひとりのスコアがどう作られているかを見る必要があります。

公式の「テスト結果について」ページには、こう書かれています。

テスト結果は合格・不合格ではなく、リスニング5~495点、リーディング5~495点、トータル10~990点のスコアで5点刻みで表示されます。このスコアは正答数そのままの素点(Raw Score)ではなく、スコアの同一化(Equating)と呼ばれる統計処理によって算出された換算点(Scaled Score)です。

つまり、平均点は「平均正答数」ではありません。

換算点の平均です。

項目公式の表記
判定の形合格・不合格ではなくスコア
リスニング5~495点
リーディング5~495点
トータル10~990点
刻み5点刻み
スコアの性質素点(Raw Score)ではなく換算点(Scaled Score)
処理の名前スコアの同一化(Equating)

表は当サイトで作成しました。

公式は「誤った解答は減点されません」とも書いています。

だから、答えに迷った場合でもどれか1つにマークすることを公式が勧めています。

出典=テスト結果について(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点は公開テストの数字|IPテストとは集団が違う

実施回ごとの平均点が載っているページの正式な名前は「公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧」です。

公開テストという言葉が、タイトルに入っています。

公式は、2つの受験制度をこう説明しています。

受験制度公式の説明
公開テスト個人が申し込みをし、当協会の管理下で実施する受験制度
団体特別受験制度(IP:Institutional Program)企業・大学などの団体が、所属団体内の所属社員・学生を対象に随時実施する受験制度

表は当サイトで作成しました。

申し込む人が自分か団体かという違いなので、集まる人の顔ぶれが当然変わります。

公開テストは自分で申し込んでお金を払った人の集団です。

IPテストは、会社や大学の中で受けることになった人を含む集団です。

990点の私の見方では、この2つの平均点を並べて語るのは、そもそも比べる相手を間違えています。

ここは私の解釈で、公式が優劣を言っているわけではありません。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの受験者数を年度で見る|2024年度と2023年度

公式データのページには、実施回ごとの表示とは別に「年度別データを見る」という切り替えがあります。

そこでは、公開テストとIPテストの受験者数が年度ごとに並びます。

2026年9月16日に確認できたのは、2024年度と2023年度の2年ぶんでした。

年度公開テスト団体特別受験制度合計
2024年度735,425人1,041,495人1,776,920人
2023年度746,178人1,017,037人1,763,215人

表は当サイトで作成しました。数値はTOEIC Listening & Reading Testのものです。

2024年度は、IPテストの受験者数が公開テストの1.4倍を超えています。

この倍率の計算は当サイトで行ったもので、IIBCが倍率を示しているわけではありません。

2023年度から2024年度にかけて、公開テストは減り、IPテストは増えています。

講師として見ると、TOEICを受ける人の多数派は「会社や学校で受ける人」だという事実が、この表から読み取れます。

そして、実施回ごとの平均点のページに載っているのは、そのうちの少ないほうの集団です。

2024年度でいえば、合計1,776,920人のうち735,425人ぶんの世界の話ということになります。

この対応づけは当サイトの読み方で、IIBCが両者を並べて説明しているわけではありません。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点が出るまでの時間|テスト実施日より30日以内

実施回の選択欄のすぐ上に、小さく1行の注記が置かれています。

「※テスト実施日より30日以内に公開をいたします」です。

つまり、受けた直後にその回の平均点を見ることはできません。

自分のスコアのほうが先に出ます。

公式が書いている結果通知のスケジュールと並べてみます。

タイミング公式の表記
試験日から17日後インターネットでスコア表示
試験日から19日後デジタル公式認定証を発行
試験日から30日以内公式認定証を発送(発行を「希望する」を選択した人)
テスト実施日より30日以内その回の平均スコア・スコア分布を公開

表は当サイトで作成しました。公式は「スケジュールは、日米の祝日の影響により、遅れる場合がございます」と注記しています。

自分のスコアが17日後、その回の平均点が最大30日後です。

だから、スコアが出た直後に「今回の平均は何点だったのか」を知ることはできません。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)/テスト結果について(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点をリスニングとリーディングに分けて見る

公式は、トータルの平均点だけでなくセクションごとの平均点も出しています。

2026年9月16日に表示されていた回では、リスニングが331.8点、リーディングが266.3点でした。

満点はどちらも495点で同じです。

標準偏差はリスニングが82.0、リーディングが92.5でした。

  • 満点は同じ495点なのに、平均点には差がある
  • リーディングのほうが標準偏差が大きい=ばらつきが広い
  • だから「トータル◯◯点」だけでは、自分の形が分からない

2つのセクションは別々の物差しとして見たほうが、次にやることが決まります。

990点の私の見方では、トータルで平均を超えていてもリーディングだけ大きく下なら、そこが最初に手をつける場所です。

ここは私の解釈で、公式が学習の順番を指定しているわけではありません。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点について公式が公表していないこと

このサイトは、書かれていないことを埋めない方針で書いています。

  • 年度ごとの平均スコアの数値は、当サイトが2026年9月16日に取得した時点では読み取れませんでした(ページに切り替えの欄はあります。数値を知りたい人は公式ページで直接ご確認ください)
  • IPテストの実施回ごとの平均スコアは、このページの実施回一覧には並んでいません(このページは公開テストの一覧です)
  • 年齢別・職業別・学年別の平均スコアは、このページには載っていません
  • 目標スコアに届くまでの学習時間の目安は、このページには載っていません
  • 2023年4月23日より前の実施回の平均点は、選択欄に並んでいません

分からないものは、分からないと書きます。

グラフからしか読めない数値も、この記事には書きません。

出典=公式データ・資料(IIBC公式)、2026年9月16日確認。

TOEICの平均点を人に伝えるときの書き方|990点講師としての見方

ここからは公式の記述ではなく、私の解釈です。

TOEICの平均点には4つのラベルを添える

平均点という数字は、ラベルが無いと意味が変わってしまいます。

私は、書くときに次の4つを必ずセットにしています。

  1. どのテストか(TOEIC L&Rなのか、TOEIC S&Wなのか)
  2. どの受験制度か(公開テストなのか、IPテストなのか)
  3. いつの数字か(実施回か、年度か)
  4. いつ確認したか(公式ページは更新されるため)

TOEICの平均点を自分の目標にそのまま使わない

平均点は「その回に集まった人たちの真ん中」であって、あなたが目指すべき点ではありません。

公式自身が、回ごとに差が出るのは受験集団が違うからだと書いています。

目標は、提出先が求めるスコアから逆算して決めるほうが現実的です。

平均点は、そこへ向かう途中で自分の位置を確かめるための物差しとして使うと生きてきます。

TOEICの平均点を調べる手順を3つにまとめる

公式ページで自分の受けた回の平均点を確かめる順番は、こうなります。

  1. 公式データ・資料のページを開き、テストの種類でTOEIC Listening & Reading Testを選ぶ
  2. 「実施回ごとにみる」の選択欄から、自分が受けた試験日と午前・午後を選ぶ
  3. 平均スコアと標準偏差、受験者数を、確認した日付といっしょに書き留める

3つ目の「確認した日付」を書いておくと、あとで数字が変わったときに気づけます。

まとめ|TOEICの平均点は「いつの・どの集団の」数字かで決まる

TOEICの平均点は、実施回ごとに公式が公表している数字です。

回ごとに違うのは問題の難しさではなく、受験集団が違うからだと公式が書いています。

この記事で確認したことを、最後に並べます。

  • 平均点は実施回ごとに公表され、選択欄で切り替わる(2026年9月16日時点で114件)
  • 回ごとの差の主な理由は、受験集団の違い(公式の記述)
  • スコアは素点ではなく、Equatingによる換算点
  • 実施回ごとのページは公開テストのもので、IPテストとは集団が違う
  • 2024年度の受験者数は公開テスト735,425人、IPテスト1,041,495人、合計1,776,920人
  • その回の平均点は、テスト実施日より30日以内に公開される

平均点を語るときは、必ず「いつの・どの集団の」数字かを添えてください。

TOEICにはどんなテストがあるのかという話は、TOEICの種類の記事にまとめています。

この記事で使ったTOEICの一次ソース

この記事の事実は、以下のIIBC公式ページからだけ取りました。

いずれも2026年9月16日に確認しています。

最新の数値は、必ずご自身でIIBC公式サイトを確認してください。

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